【リセット術】理由なきモヤモヤの正体とその向き合い方

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何となくモヤモヤ、理由もなくイライラしている、なんてこと、多かれ少なかれ、誰にも経験があると思います。あるいは、今、まさに!という場合もあるかもしれませんね。

この理由なきモヤモヤに出くわすと、何をしていても楽しめないし、気もそぞろになりがち。集中力も欠けてくるので、普段の仕事や生活をこなすだけで、心も体も疲れてしまったりします

で、そんな時は、つい、人に八つ当たりしてしまったり、また、そんな自分を責めてしまったり、と、不機嫌連鎖に苦しめられ続けられたりするわけです。

もちろん、私も例にもれず。

というか、私の場合、30代前半から、20年間以上、周期的にそんな状態が巡ってくることがありました。理由なきモヤモヤ期に突入すると、表面的には楽しんでいるようにしていても、実は、何をしていても、楽しみきれないという状況に陥ってしまいます。

そう、ご機嫌なふりをしながら、実は不機嫌、という状態が続いていくような感じ。

この状態を長く続けていると、自分の世界にあったはずの、好きなことも物も隠れてしまうので、ヨロコビが消えて、日々がつまらなく、生きることが無意味にさえ思えてくるんですよね。

大げさですが、理由なきモヤモヤの奥は深い、と個人的には考えています。なので、理由なきモヤモヤ期からの脱出する術を、持っておけたらいいな、と思うわけです。

で、最近になって、ようやく、その正体が分かってきたというか、実はとっくに分かっていたのに目を逸らし続けていたことに気づき、それを認めることにしました。

そこで、今回は、その理由なきモヤモヤの正体と、私の体験から導き出した、その向き合い方をシェアしていきます。

モヤモヤはどこから来ている?

モヤモヤもイライラも、その根底を探る時、大きな原因のひとつとして浮かび上がるのが、「望み通りでない現状」に身を置いている、ということがあるかと思います。

その、望み通りではない現状には、大きく分けて2つのパターンがあると考えられます。

それは、

  1. その望みが明確でありながら、解決のための行動をしていない
  2. その望みが不明確なので、解決のための行動がそもそもできない

です。

1が理由があるモヤモヤで、2が理由なきオヤモヤってことですね。

どちらにしても、そのモヤモヤを解消するためには、自分の望みと現状の差を小さくしていく、ってことが必要となります。

ちょっとわかりづらいですね。それぞれ、具体的にお伝えしていきますね。

理由がわかっているモヤモヤについて

モヤモヤしている理由がわかっている場合、その解消方法はいたってカンタン。その理由を潰していけばいいだけです。

例えば、こんな感じ↓

<状況例1>
締め切り間近の仕事が大量にあるのに、自分だけが残業して仕事を片付けている
<解消例1>
同僚に嫌われる勇気をもって、ヘルプの意思表示をしてみる

<状況例2>
夫が子育てをちっとも手伝ってくれない
<解消例2>
→夫にお願いしてみる。物理的に無理そうならベビーシッターや親にお願いしてみる。

<状況例3>
掃除が大嫌いで、いつもイヤイヤやっている
<解消例3>
家族で当番制にする提案したり、家事サービス代行を依頼してみる

原因が明確なのに、モヤモヤしてしまっているのは、以下のパターンになっているケースが多いいんじゃないかな、と思います。

  • その原因を解決する行動をとらないまま、放置している
  • 不機嫌な態度で大変ぶりをアピールして「気付いてよ!」という思いを溜め込んでいる

個人的な体験になりますが、私は長い会社員生活の中で、1の自分だけ残業、もりもりやってました。しかも、サービス残業。正社員といえども年棒スタイルの裁量賃金契約が多かったので、残業代が出なかったわけです。

だったら、改善する試みをしてみるべきだったんですよね。

でも、忙しそうな周囲のスタッフに手伝ってって、どうしても言えませんでしたね。そのくせ、会社に時間を捧げすぎている自分に、ただ、ただ、苛立っていました。

で、数年働いて、耐えられなくなって辞める、という行為を繰り返していました。よって転職回数多めです(^-^;

自分が望むことを相手に伝えたとして、常に望み通りに動いてくれるとは限りませんが、まずは、意思を伝えるとか、改善提案をしてみないことには、はじまりませんよね。

で、案外、言えばやってくれるケースも少なくないてことに後から気づきました。人って頼られることを嬉しく思ったりする場合も多いし、逆にビジネスライクに、貸しとしてやってくれたりする人もいるわけで。

伝えてもいないのに、ひとりでモヤモヤ、イライラしてるのは、それこそ、消耗戦。

何も動かずに、「大変なあたし(ぼく)に気付いてよー」にいたっては、傲慢の極み。自分のことしか考えていないってことですよね。

原因が明確なモヤモヤならば、まずは、解決が期待できそうな行動をしてみる、っていうの、おすすめです。

で、ダメだった時は、腹を据えて自分でやる。

ダメなら自分でやるのか、と思うかもしれませんが、お願いしてみる行動をしてからのダメは、すっきり諦められて、期待感もゼロになるので、モヤモヤやイライラはすっと消えていたりするものだったりします。

頼ることやお願いしてみることは、案外勇気がいるけれど、伝えてみることで、状況が良くなる可能性があるわけで、やってみる価値大です。だって、伝えなければ、好転の可能性ゼロですから。

と、ここまで、理由があるモヤモヤについて、お伝えしてきました。

では、次に、いよいよ、理由なきモヤモヤについて、掘り下げていくこととしましょう。

理由がわからないモヤモヤについて

理由がはっきりしないまま「何となく」モヤモヤしている場合は、ちょっと厄介ですよね。何しろ、解決の糸口がわからないだけに、脱出する術を特定できないわけですから。

考えれば考えるほど、途方に暮れてしまいます。

冒頭でお伝えしましたが、私は、30代前半からの人生、何度となく、この理由がわからないモヤモヤに、苦しめられてきました。

そんな時期は、欲しい物を買っても、流行りの店で食事をしても、友人どうして旅に行っても、職場を変えても、どこか喜びきれない、楽しみきれない部分があります。一番大事なピースが欠けていて、完成しない感覚。

で、それがどうしてなのか、その原因が、最近になって、ようやく分かりました。というか、既に分かっていたけれど、ようやく認めることにしました。

理由なきモヤモヤの正体

私の場合、その正体は、自分に対する嘘でした。

どういうことかというと、自分の本質とズレた選択をし続けたせいで、自分の人生に自分がいなくなってしまっていたのです。

そんな時期の、日々の選択の優先順位はこんな感じ↓

  • 【仕事】給料>世間体>気持ち
  • 【休日】自分向上に役立ちそうなこと優先(資格勉強/ワークショップ)

周囲からの評価や、将来不安を解消するための選択を積み重ねていたんですね。自信がないから、鎧集めに時間とお金を費やしていたわけです。

個人的に思うのですが、資格や勉強は、自分の興味のあることや極めたい道に必要がある場合以外、役に立つことはありません。役立ちそうなことと、役立つこととは全く別物ですから。

あっ、これ、資格を全て否定しているわけではないですよ。ただ、今、必要だと思わない資格にまでエネルギー(お金と時間)を注がなくてもいい、という、個人的な一意見です。(私、全く使っていない資格、結構持ってます)

10年前くらいに参加した、起業ワークショップ(これも役立ちそうなことのひとつでした)で、講師の方が、「本質を生きていないと、生きながらにして、死んでいるようなもの」と言ってましたが、まさにそのとおりだなぁ、と、今なら思います。

本当の自分を押し殺して、嘘の私で生きているまま、誰かと親しくなっても、その人たちは、鎧をかぶった自分に興味を持ってくれて仲良くしてくれているので、鎧が脱げないんですよね。で、一緒にいても苦しくなるだけなんですよね。

だから、家に帰って、重たい鎧を脱ぐと、ホッとすると同時に、ものすごく疲れてしまうわけです。

では、どうして、世間体や常識を優先して、自分の本当を選べないのでしょう?

その答えはカンタン。

自分の生き方の軸が弱くて、自分の選択に自信がないから、です。

誰もがそうとは限らないかもしれませんが、少なくとも私の場合はそうでした。自分を自分で認めてないから、他人のルール(世間に出回っている情報や常識と信じられていること)に依存してしまう。選択を委ねてしまうんです。これぞ、思考停止状態ですよね。

理由なきモヤモヤ期に突入してしまうワナ(体験実例)

私は、転職活動の時、理由なきモヤモヤの種を人生に植え込むクセがありました。

個人的に、20年以上インターネット業界で働いているので、ネットの販促企画やサイト作成、ネットショップ運営等、ネット業務全般に慣れています。慣れてはいるけれど、じゃぁ、ずっとやりたいか、といえば、全くそんなことはなかったんですね。

ネットのお仕事は、スタート時こそ、楽しかったけれど、ここ10年くらいは、大量の仕事量をスピード感をもってこなしていかなければならない、しんどい業界という認識に変わっていました。(あくまでも私の中では。年齢的なこともあるかも)

ライフワークバランスを推奨しているメルカリなどは時間を大切にできそうですが、ITベンチャーは、残業、休日出勤、当たり前の世界です。(良い会社もあるとは思うけれど)

そんなわけで、いつも疲れている私は、ずっと、日々の暮らしを楽しめる余裕が欲しい、と思っていました。

そう、私の望む状況は、

  • 暮らしや好きなことを楽しめる、時間と元気を確保したい
  • ことばを使った仕事をメインにしたい(その昔はコピーライティングの仕事をしてました)
  • 毎日会社に行かなくてもいい環境で働きたい
  • ネットは個人的にツールとして楽しみたい
  • 自分にも人にも優しくなりたい

でも、いざ、転職活動をすると、

  • 給料が高め
  • IT業界

を、無意識に探してしまうのです。

しかも、面接で、「サイト制作周りは何でもできます、やります」的なアプローチをしてしまうのです。そして、入社1日目から、モヤモヤ期に突入。

では、どうして、こういうことが起こるかというと、私の中に不安があるからなんです。

だから、望みよりも安心を埋めることを優先した選択をしているんですよね。

本当に望んでいることはあっても、心の奥底で信じていることは、違っているわけです。

心の奥底で信じていることはこんな感じ↓

  • 賃貸1人暮らしだから、お金がたくさん必要
  • お金をたくさん得るためには、少々苦しくても我慢して働く必要がある
  • 正社員雇用でないと、安定収入が見込めない
  • ITベンチャー勤務の方が世間的に体裁が良い

とか。

本当の望みを無視して、安心を得るために物理的な損得勘定のみで、仕事探しをしていたので、苦しい会社員生活を続けるハメになってしまってたワケです。

最近まで、そんなことを繰り返していましたが、今夏、もう、そういうの、手放してみよう、と思い立ちました。

で、50代にせっかく入社したECマーケティングの会社を辞めることにしました。

理由なきモヤモヤ期からの脱出法

理由なきモヤモヤ。実は、理由が表面化してないだけで、奥深いところで、ちゃんと理由が隠れていることが分かりました。

大きくくくれば、本当の望みがありながら、保身のために信じている行動をしている状況、とも言えます。

この状態から脱出するために向き合うことは、以下の2つ。

  1. 自分の望みを認めてあげる
  2. 保身のために信じていることを手放す

といっても、そう簡単ではありませんよね。これが簡単にできれば、誰もモヤモヤに悩み続けたりはしませんから。

じゃぁ、それってどうしたらいいのさ、って話になりますよね。

では、具体的に。

1.自分の望みを認めてあげる

モヤモヤ期は、表面上は笑顔をつくっていても、キホン、常時不機嫌で疲れています。何しろ鎧は重たいのでね。

この状態が続くと、望みはおろか、自分の好むものさえもわからなくなっている場合が少なくありません。

自分の望みを叶えるためには、まず、その望みをしっかり思い出すことが大切ですよね。

そうはいっても、鎧を背負いながら暮らしていると、何が食べたいのか、飲みたいのかさえ、わからなくなっていたりします。私はそうでした。

そして、いつの間にか、好きだったはずの映画も、本も、食事もつまらなくなり、旅に出る元気さえなくなっていきました。

その中で、自分の望みを叶えるというのは、なかなか大変ですよね。

本当の望みを思い出せない場合は、以下のステップで。

  1. ゆっくり休む(寝る、体を休める)
  2. 鎧を脱いだ時間を増やしていく
  3. 2の時間に、顔がゆるむことをする(ラクになれること、ホッとすること)
    例:好きな音楽を聴く/お風呂にゆったり浸かる/コーヒー・紅茶を味わう/ゲームをする/(私はジムでダンス)
  4. 3の時間に望みを考える
  5. 4の時間に浮かんだことを書き留める

と、こんな感じ。

  • 本当の望みを確認することは、心に望みの種を蒔いたこと。
  • 鎧を脱げる時間を増やすことは、心に水をあげていること。

この時間を増やしていくことで、理由なきモヤモヤ期を脱出する扉が開きはじめます。(本当の望みが現れます)

大切なことは、望みがクリアになっていない状態で焦って動かないことです。

本当の望みを思い出すまでの時間はどれくらいかかるの?と尋ねられることがありますが、これはもう人それぞれ。鎧が重たければ、数年はかかるかも。

ちなみに、私の場合は、都度、半年~1年くらいかかっています。

2.保身のために信じていることを手放す

自分の身を守ることは、生きていくうえではとても大切なこと。保身は、いわば、動物の生存本能ともいえるので、悪いことでも何でもありません。普通の条件反射です。

そこで、大切なのが、「効力のある保身術」を見極めるチカラです。

時代は常に変化してして、生きてる環境や景色はどんどん変わっているので、かつて信じていた保身術は、もう役に立たないなんてことはたくさんありますから。

でも、人は一度信じたことは頑なに信じ続けてしまいます。年齢を重ねれば重ねるほど、その信念は頑だったりしますよね。

自分の本当の望みを封じ込めるほどの、頑な保身信仰と向き合う方法は、

それって本当?といちいち問いかけてみて、その信念が疑わしい部分を探ること

です。

例えば、自由に働きたいという望みに対し、以下のような信念が邪魔をしているとします。

  • 正社員雇用でないと、生活できない

それって本当?

  • 大企業定年神話は崩壊しているし、企業でも副業を奨励している時代だし、ひとつの会社に依存している方が、むしろ不安定なんじゃないかしら?
  • 派遣会社で働きながら、副業スキルをあげた方が、将来不安は少ないんじゃないかしら?
  • 自分でお金を生み出すチカラがあれば、会社員より収入アップが期待できるじゃないかしら?

と、冷静に、自分の信念と向き合っていきます。

そうすると、案外、望みの足かせは、ただの思い込みだったってことに気づかされたりします。

そう、最も大きな足かせは、保身信仰などではなく、新しい環境に挑む、恐れだったりする可能性がありますよね。

まとめ

  • モヤモヤの根底は、「望み通りでない現状」に身を置いている現状であること
  • モヤモヤには2タイプあり、それぞれ、解消方法がある
    • 理由があるモヤモヤ
      →理由を潰していく試みをして、行動したら、その後は流れに任せる
    • 理由なきモヤモヤ
      →正体を掘り下げて、正体と向き合う
  • 理由なきモヤモヤの正体は、現実と理想のギャップ(自分の本質ではない生き方を続けている)
  • 理由なきモヤモヤ期からの脱出法
    • 自分の望みを認めてあげる
    • 保身のために信じていることを手放す
    • 本当の望みが沸き上がった時に、それに向かって行動してみる

と、今回、長い記事になりましたが、結論はいたってシンプル。自分の気持ちに正直に生きていきましょう、ってことですね。

やりたくないことをムリして続けていると、本当は自分が何を望んでいるのかもわからなくなってしまいます。

だから、私は、時々、自分に聴いてみます。

本当は何がしたいの?

答えが出たら、また聴いてみます。

本当の本当は何がしたいの?
もう、働かなくても暮らしていけるだけのお金がたっぷりあったとしたら、その時は何がしたいの?

その答えこそ、本当に望んでいることです。